デルマ丸付け資料を渡す

「でさ?、友達はお姉さんからデルマQ2という化粧品貰ったそう。お洒落よね」先程から妹が繰り返す。「それは…良かったな」こう返す。

「もう、埒が明かん!私も20歳のお祝いに、デルマを貰いたいって事でしょ」いや、気付いてますよ。

「兄から化粧品は無ぇだろうが。よく考えろ。第一お前は俺が20歳になった時何もしてません。だからお前にプレゼントする義理など無い」可愛い妹も、多少我侭が過ぎる。

ここはしっかり教育必要。「お兄ちゃんが成人の時は、私15歳よ?中学生に何が出来る?ねー、デルマお願い。これ資料です。丸付けてるから、男でも分かるはず」

う、要領の良さは相変わらず一枚上手。「別にプレゼントが欲しかったわけじゃ無い。『成人おめでとう』と手酌の一つでも…」「25歳おめでとう!」

「俺今日誕生日じゃないんだけど…」「はい、これ」「いやこれ渡されても…デルマの広告じゃんか…」「お返し待ってるからね!」

妹は何故こうも無敵なんだろう。